スーツの歴史
2021/02/09
スーツをおしゃれに着こなすためには、スーツが現在の形になった起源や、一着一着の個性にもつながるディテールの種類を知っておくといいのでこれからメンズスーツの基礎知識から解説していきます。
スーツの起源は、18世紀に誕生したフロックコートだと言われています。その後モーニングコートや燕尾服へと派生しましたが、いずれも屋外での着用を目的とした衣服でした。そのため、のちに室内用として裾を短くカットしたジャケットスタイルが誕生したのです。
代表的なのが喫煙時に羽織るスモーキングジャケットで、タキシードの原形です。そしてこのタキシードがスーツの直接の起源とされています。
その後、1920年代の経済成長でビジネスマンの影響力が増したことや、1960年代にアイビー・リーグの学生がヤングファッションとしてスーツを取り入れたこと等で時代とともにそのスタイルは変化してきました。
一方、日本では幕末末期から明治時代以降の軍服がスーツの起源です。スーツスタイルが一般化したのは大正時代の事で、当時はオーダーメイドが当たり前でした。しかし、戦後は既製品による大量生産が中心となっていきます。また、日本は文明開化とともに急速に西洋文化を取り入れたため、スーツ本来の意味が浸透せず、のちに独自のスーツ文化が築かれることになりました。
次回はスーツのディテールについて解説しますのでお楽しみに。